設計の部屋

性能が飛躍的に向上した特殊水溶液用ポンプを製品化

-都産技研と共同開発-

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(都産技研)と共同研究を行い、新たなセミオープン羽根車(インペ ラー)を開発しました。弊社 40RE-Pの新型インペラーは、全揚程を外形寸法を変えることなく約10%向上させることに成功しました。(図1)

(図1)予想曲線 型式:HD-40RE-P型(2.2kW 50Hz) 赤色:従来型インペラー 青色:新型インペラー

本ポンプは、高圧で大流量が必要な半導体などの精密部品の洗浄効率化や、環境分野における海水淡水化システムなどへの活用が期待できます。

*⽻根⾞︓ ⽻根部がむき出しになっているものをオープン形、上下が円盤で覆われているものをクローズド形、 ⽚側のみ覆われているものをセミオープン形⽻根⾞と呼びます。

◆成果のポイント◆

⽻根⾞を搭載したポンプの揚水性能(水をくみ上げる能⼒)を向上するために、既存の設計法では⽻根⾞の外径を⼤きくす る一⽅で、⽻根⾞を回転さ せる動⼒を増す必要がありました。

共同研究では新たな設計法を試み、数値流体解析で性能向上が確認できたことから、試作インペラー(図2)を作製して実験で効果を検証し、新たな ⽻根⾞を開発しました。

外径寸法を変えることなく、⽻根出口角を改善することで、揚水性能を約10%上昇させ、⾼効率化を実現しました。

現状1機種の成果ではありますが、10%の性能向上が見込めたことから、他機種でも同様の改良を検討するとともに、ケーシングの改良を視野に都 産技研と研究開発を継続していきます。

※2022年4月より受注・生産開始予定です。

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